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観葉植物アスプレニウムの育て方や管理方法、増やし方は株分けや胞子から増やすことができます

アスプレニウム(Asplenium)は、シダ植物の一種で、特にその美しい葉と育てやすさから人気があります。

以下に、アスプレニウムの育て方や増やし方について詳しく解説します。

アスプレニウム

基本情報

アスプレニウムは、湿度の高い森林に自生するシダ植物で、主に熱帯地域に分布しています。

特徴的な羽状の葉は、鑑賞価値が高く、インテリアプランツとして多くの家庭で愛されています。

[別名]
オオタニワタリ、チャセンシダ

[科名]
チャセンシダ科

[原産地]
全世界の熱帯から寒帯

[日当たり]
半日陰

[冬越し温度]
最低5°C以上

耐陰性と耐寒性が強く、北向きの窓辺程度の明るさでも育ち、水を控えめにすれば凍らない程度の低温で冬越しできます。

シダの仲間で新芽はきれいなうずまき状です。

湿度が不足するとうまく育たないので常に湿り気を与えておきましょう。

この植物は自生地の状況を再現するような、岩に張り付けて育てる「石付き」仕立てにするのも楽しいですね。

名前の由来や品種の特徴

全世界の広い地域に自生する常緑のシダで、日本にもオオタニワタリなどが自生します。

葉に切れ込みの入らないタイプと羽状に切れ込みの入るタイプがあります。

アスプレニウム・ニドゥス(シマオオタニワタリ)は前者のタイプで、幅広く美しい光沢のある葉が特徴です。

園芸種「アビス」が鉢物で多く出回ります。

似た株姿のアスプレニウム・アンティクム(オオタニワタリ)は、やや葉肉が厚く、アレンジなどに用いる切り葉としても流通します。

アスプレニウム・ブルビフェルムは葉が細く切れ込むタイプで、生長すると葉に子株を付けるのでマザーファンの名もあります。

自生地での様子

ジャングルの大木の幹や岩場などに着生(張り付いて生長すること)したり、湿潤な森の地面に根を張って大株に生長します。

栽培下での生長の様子

次々と葉が出て大きく茂ります。

オオタニワタリなどは生長すると葉が大きくなって鉢が倒れやすくなります。

中〜大鉢に植えて広いスペースで楽しみましょう。

育て方のポイント

環境条件

1、:アスプレニウムは、明るい間接光を好みます。

直射日光に長時間さらされると葉が焼けてしまうため、カーテン越しの日光が当たる場所が理想的です。

低光量でも育ちますが、成長が遅くなることがあります。

2、温度:アスプレニウムは温暖な気候を好むため、最適な温度は18〜24℃です。

寒さには弱く、10℃以下になると成長が鈍化し、場合によっては枯れてしまうこともあります。

冬季は温度管理に注意が必要です。

3、湿度:湿度が高い環境を好むため、50%以上の湿度を維持するのが理想です。

乾燥した環境では葉が枯れたり、先端が茶色くなることがあります。

加湿器を使用したり、霧吹きで葉に水分を与えると良いでしょう。

土壌

アスプレニウムには、排水性が良く、通気性のある土壌を選ぶことが重要です。

市販の観葉植物用の土や、ピートモスとパーライトを混ぜたものが適しています。

土壌のpHはやや酸性(5.0〜6.5)が理想です。

置き場所

耐陰性は強いですが室内ではレースのカーテン越しの日に当てると、しまった丈夫な株に育ちます。

夏に屋外に出す場合は、明るい日陰に置きましょう。

水やり

アスプレニウムは根腐れを防ぐため、過湿に注意が必要です。

土の表面が乾いたら水を与えるようにし、鉢の底から水が流れ出るまでしっかりと水を与えます。

冬場は水やりの頻度を減らし、土が乾燥しすぎないように注意します。

自生地では着生するものが多く、空中湿度が高い環境を好みます。

まめに霧水を与え、夏は葉水も与えます。

肥料

成長期である春から秋にかけては、2〜4週間ごとに液体肥料を与えると良いでしょう。

肥料は、シダ植物専用のものや、観葉植物用の薄めた液体肥料が適しています。

冬季は肥料を与えないか、頻度を減らします。

病害虫

アスプレニウムは比較的病害虫に強い植物ですが、以下の害虫に注意が必要です。

コナカイガラムシ:葉の裏側に白い綿状の物体が見える場合、コナカイガラムシが付いている可能性があります。

水で流したり、専用の殺虫剤で対処します。

ハダニ:乾燥した環境で発生しやすく、葉が黄色くなることがあります。

湿度を上げたり、葉を霧吹きで湿らせることで防げます。

屋外に出した株はナメクジの被害に注意しましょう。

仕立て直しと増やし方

鉢に比べてバランスが悪いほどに生長したら、ひと回り大きな鉢に植え替えます。

子株ができる種は子株を取って増やすか、葉裏にできる胞子をまきます。

水を与え過ぎると根腐れを起こし、下葉が枯れて葉の枚数が少なくなります。

傷んだ根や古土を落とし、排水のよい用土で植え替えます。

増やし方

アスプレニウムの増やし方には、主に「株分け」と「胞子による繁殖」の2つの方法があります。

株分け:株分けは、アスプレニウムの最も一般的な繁殖方法です。

春または初夏の成長期に行うのが最適です。

1、健康なアスプレニウムを鉢から取り出します。

2、根を傷めないように注意しながら、株をいくつかの部分に分けます。

3、各部分には少なくとも2〜3枚の葉と適切な根が必要です。

4、新しい鉢に植え付け、土を軽く押さえます。

5、水を与え、明るい間接光の場所に置きます。

胞子による繁殖:胞子繁殖は難易度が高いですが、成功すれば新しい植物を得ることができます。

以下の手順で行います。

1、健康なアスプレニウムの葉の裏側に胞子が成熟していることを確認します。

2、成熟した葉を切り取り、紙の上で胞子をこすり付けて集めます。

3、種まき用の土を用意し、胞子をまんべんなくまきます。

4、土を軽く押さえ、湿度を保つために透明なカバーをかぶせます。

5、明るい間接光の場所に置き、数週間で発芽を待ちます。

大きく茂り過ぎたら鉢増しする

大きく育つと鉢が根でいっぱいになり、見た目が悪くなるばかりか生長も悪くなります。

大きな鉢に植え替えましょう。


、鉢と株がバランスを崩すほどに生長した株は、根詰まりしているために水を与えても土にすっとしみこまず、水切れを起こしています。ひと回り大きな鉢に植え替えましょう。


※ポイント・・・植え替えが遅れると、葉が折れやすくなったり、葉の形が悪くなります。


、鉢から抜くと根がいっぱいに生長しており、株元も新芽の伸びるスペースがないことがあります。


、根鉢の下部分を1/3ほど落とし、今までよりひと回り大きな鉢の底にゴロ土を入れ、排水性のよい用土でやや深めに植え付けます。


、葉を手で押さえ、しっかり土を入れます。


、はしなどを挿して前後に揺すり、沈んだ部分の土を足して隙間をなくします。


、アスプレニウムは枯れた葉が自然に落葉しないです。形の悪い葉や枯れた葉、折れた葉は元から切り捨てます。


、たっぷりと水を与えて植え替え完了です。まめに霧水を与えながら育てましょう。

まとめ

アスプレニウムは美しい葉と手入れのしやすさから、観葉植物として非常に人気があります。

適切な環境を整え、水やりや肥料の管理を行うことで、健康な植物を育てることが可能です。

また、株分けや胞子による繁殖方法をマスターすれば、新しいアスプレニウムを増やして楽しむこともできます。

アスプレニウムを育てることで、インテリアに自然な美しさを加え、心地よい空間を作り出すことができるでしょう。

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