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観葉植物アンスリウムの育て方や増やし方、株分けと挿し木も詳しく解説

アンスリウム(Anthurium)は、美しい花と光沢のある葉を持つ観葉植物で、その特徴的なフォルムと豊かな色合いから人気があります。

ここでは、アンスリウムの育て方や増やし方について詳しく解説します。

アンスリウム

基本情報

アンスリウムは、熱帯アメリカ原産の植物で、特にコロンビアやエクアドルが主な産地です。

花は「スパティフラム」とも呼ばれる部分で、本来は白色から赤、ピンク、緑など多彩な色合いのものがあります。

育てやすい観葉植物として、多くの家庭やオフィスで親しまれています。

[別名]
オオベニウチワ

[科名]
サトイモ科

[原産地]
コロンビア

[日当たり]
半日陰

[冬越し温度]
最低10°C以上

名前の由来や品種の特徴

花のように見えるのはで、葉の変化したもの(変態葉)です。

仏像の後光を思わせることから、仏炎苞と呼ばれています。

鮮やかな苞のイメージが強い植物ですが、葉の表面にビロード状の光沢があるものや葉脈に白い斑が入るものなど、葉の美しい種も多くあります。

ボリュームのある大鉢仕立ては、贈答用としてよく利用されます。

近頃は、小型のヒメアンスリウムやベニウチワ、またはその交配種などの小鉢仕立てやミニ仕立ても人気です。

自生地での様子

湿潤な森の木漏れ日が差すような場所に生育します。

地面に根を張って地生する種もありますが、アンスリウム・アンドレアヌムなど観葉植物として流通する種の多くは

茎の途中から気根を出して樹木などにからみつくように着生して育ちます。

栽培下での生長の様子

生長すると株のボリュームが増し、葉の付け根などから気根を出します。

気根が土に接すると肥大し、自らの体を支えるようにして株が立ち上がります。

育て方のポイント

環境の選定

アンスリウムは、明るい間接光を好みます。

直射日光が当たると葉焼けを起こすため、窓辺で育てる際は遮光が重要です。

また、適度な温度と湿度が必要です。

理想的な温度は20〜30℃で、湿度は60%以上を保つと良いでしょう。

土壌

アンスリウムには水捌けの良い土壌が最適です。

市販の観葉植物用の土を使用するか、自分でブレンドすることもできます。

一般的には、ピートモス、パーライト、コナッツファイバーなどを混ぜた土が理想的です。

置き場所

室内では、レースのカーテン越しの日光が当たるところが適します。

夏に屋外に出す場合は、直射日光の当たらない明るい場所に置きましょう。

最低10°Cあれば越冬できますが、15°C以上で上手に育てれば周年花(苞)を楽しめます。

水やり

アンスリウムの水やりは、土の表土が乾いたら水を与えるのが基本です。

過湿状態になると根腐れを引き起こすため、注意が必要です。

春から秋の成長期には、週に1回程度の水やりが目安ですが、冬期は水分量を減らします。

冬は、表土が乾いて1〜2日後に与えるくらいでよいでしょう。

肥料

成長期には、月に1回程度の液体肥料を与えると良いでしょう。

特に、リンが豊富な肥料は花をより多く咲かせる助けになります。

冬は肥料を控えます。

春に緩効性肥料を与えます。

旺盛に生育している株は、春から夏に薄い液肥を与えましょう。

温度管理

アンスリウムは高温多湿の環境を好みますが、急激な温度変化や冷たい風には弱いです。

最低温度は10℃以下にならないように注意してください。

また、寒さに弱いため、冬季は室内に取り込む事が推奨されます。

病害虫管理

アンスリウムは比較的病害虫に強いですが、時折、アブラムシ、ハダニ、カイガラムシなどが発生することがあります。

見つけ次第、薬剤を使用したり、手で取り除く事が重要です。

葉に多湿がかかりすぎると、カビ病なども発生する恐れがありますので気をつけましょう。

仕立て直しと増やし方

順調に育つと、新芽がたくさん出て1〜2年で鉢がいっぱいになります。

株分けするか、ひと回り大きな鉢に植え替えます。

植え付けるとき、新芽の出ている高さまで、やや深植えにしてもよいでしょう。

気根を水苔で巻いて、取り木もできます。

変色した苞は早めに切る

花のように見えるのは苞です。

株の体力が落ちないうちに早めにカットします。

苞の中心にある黄色の部分がアンスリウムの花で、熟すと種になる部分です。

苞の色が悪くなってきたら、花茎ごと根元からハサミで切ります。

挿し木

アンスリウムは挿し木でも増やす事が可能ですが、成功率は株分よりも低いです。

挿し木を行う際は、以下の手順を参考にしてください。

時期:春から初夏が最適です。

手順

1、健康な葉を持つ茎を選び、5〜10cm程度の長さでカットします。

2、カット面を乾燥させ、発根剤をつけると良いでしょう。

3、水や土に挿し、湿度を保ちながら温かい場所に置きます。

4、約4週間後に発根することが期待されます。

大きく育ち過ぎたら株分けする

順調に育つと新芽がどんどん出ます。

鉢いっぱいにまで生長した株は、大きな鉢に植え替えるか株分けをしましょう。


鉢からはみ出るくらいまでに生長した株は、このままだと生長するスペースがないので、株分けして新しい用土で植え替えます。


鉢から抜き、古い土を落とします。

株元を持ち、根をほぐしながら手で分けます。

少しずつほぐしていくと自然に分かれる部分があるので、そこで分けるとよいです。


なるべく根を切らないように分けること、根がからみあっている場合には慎重にしましょう。

株は均等に分かれていなくてもOKです。

分けた株の大きさに適したサイズの鉢に植え付けます。


鉢底に少量のゴロ土を入れ、用土を入れます。

片手で株を持って位置を固定し、用土を入れます。


割りばしなどを挿して前後に揺すって沈んだ部分の土を足し、隙間をなくします。


たっぷりと水を与えて完成です。

新しい根が伸びるまで半日陰で管理しましょう。

まとめ

アンスリウムは、その美しい花と葉の色合いで室内を華やかに演出する素晴らしい観葉植物です。

適切な環境で育てることで、長く楽しむことができます。

初心者でも比較的育てやすいので、ぜひ挑戦してみてください。

増やし方も多様で、自己流で楽しんで育ててみるのも良いでしょう。

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