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ポインセチアの育て方や増やし方、その後の管理と苞葉を赤くする方法

最近では赤色だけでなく、ピンクや白など多くの品種が出回っています。

赤い苞葉が冬を代表する観葉植物、クリスマスの時期になるとどこへいってもよく見かけるのではないでしょうか?

上手く生育すれば毎年観賞できる、常緑低木の植物です。

ただし、ポインセチアの苞葉を赤く色付かせるには、<短日処理>というちょっとした作業が必要となります。

毎年赤く色付かせるには、中級〜上級者向けの植物です。

そんなポインセチアですが、育て方や増やし方を理解することで、ポインセチアを長く楽しむことができます。

以下に、ポインセチアの育て方と増やし方、苞葉を赤くする方法について詳しく解説します。

ポインセチア

基本情報

[別名]
クリスマスフラワー、ショウジョウボク

[科名]
ユーフォルビア属

[原産地]
メキシコ西部原産

[日当たり]
日なたを好む

[冬越し温度]
最低10°C以上

特徴と品種

ポインセチアは、メキシコ原産の常緑低木です。

通常、赤や白、ピンクなどの色合いの苞(ほう)が特徴で、クリスマス時期には特に人気があります。

ポインセチアには多くの品種があり、色形のバリエーションも豊富です。

生育環境

ポインセチアは温暖な気候を好みます。

寒さに弱く、霜に当たると枯れてしまうため、主に室内で育てることが推奨されます。

名前の由来や品種の特徴

メキシコに駐在していたアメリカの外交官、ポインセットがメキシコで発見し、本国に持ち帰ったことから彼の名前にちなみ、ラテン語で「ポインセチア」と名付けられました。

花のように見える赤色の部分は花ではなく、苞葉(葉っぱ)でポインセチアの花は中央に集まっている、小さな黄色っぽい花です。

園芸品種で出回っているポインセチアは、寒さに弱いため通年室内で生育していきます。

日が短くなることで、苞葉が赤、白、ピンクなどに色づいていく「短日植物」です。

自生地での様子

メキシコ中心で中央アメリカに分布する熱帯性の低木で、自生地では3〜5mにもなります。

栽培下での生長の様子

冬の寒い時期に出回るポインセチアですが、高温で乾燥地域に自生している植物なので寒さに弱く、通年10°C以上の室内で管理します。

育て方のポイント

環境条件

明るさ:ポインセチアは明るい場所を好みますが、直射日光には注意が必要です。

特に午後の直射日光は葉焼けを引き起こすことがあります。

明るい日陰が最適です。

温度:理想的な温度は15℃から25℃。

寒さには弱く、10℃以下では生育が困難になります。

霜に当たると致命的なダメージを受けるため、冬場は特に注意が必要です。

年間を通じてなるべく室内の日の当たる場所で育てましょう。

ポインセチアは寒さに弱い植物です、日光がよくあたり気温が10°C以下にならないよう気をつけましょう。

水やり

水やりは非常に重要です。

ポインセチアは湿気を好む一方で、過湿にはとても敏感です。

春から秋:土の表面が乾いてきたら、たっぷりと水を与えます。

水は鉢の底から流れ出るくらいが理想です。

通常、1週間に1回程度の水やりが目安です。

:成長が鈍るため、水やりの頻度を減らし、土が乾いた時だけ与えるようにします。

水分が過多になると根腐れの原因となりますので注意が必要です。

水やりのポイント

生育期は土が乾きやすいので多めにしっかりと与え、休眠期は少なめに与えます。

寒さに強い植物なので、表土がしっかり乾いて1〜2日してから水やりしても遅くないです。

冬の時期は土が乾くのに時間がかかるので、注意して水やりをしましょう。

乾く前に与え続けると根腐れしてしまいます。

わりばしなどを土に挿すと乾いているかどうか確認しやすいです。

※注意

水を与えるとき苞葉や茎に、水がかからないよう気をつけましょう。

水がかかると傷んでしまいますので、株元に注ぐように与えてください。

土壌

ポインセチアには水捌けの良い土壌が適しています。

市販の観葉植物用土を使用するか、赤土と腐葉土を混ぜた自家製の土壌を利用しても良いでしょう。

pHは中性からやや酸性が望ましいです。

肥料

春から秋の成長期:2〜4週間ごとに液体肥料を与えます。

特に、窒素成分が多い肥料は成長を促進します。

:この時期は成長が鈍くなるため、肥料の与え方は控えがちにします。

肥料を与えないか、成分を薄めて与えると良いでしょう。

肥料のポイント

生育期の5〜7月の間は薄めた液体肥料を1ヶ月に1度与えます。

8〜10月は緩効性肥料などを1ヶ月に2回ほど与えます。

休眠期は、根が栄養を吸収しないので水やりと同じで肥料も与えません。

剪定

ポインセチアは剪定を行うことで、健康的な成長を促すことができます。

特に、徒長した部分や枯れた葉を定期的に取り除くと良いです。

春先:新芽が出てくる前に行います。

全体を軽く整える程度で、形を整えるように剪定します。

病害虫対策

ポインセチアは病害虫に対して敏感な植物です。

以下は一般的な病害虫とその対策です。

病気

灰色かび病:湿度が高くなると発生しやすい病気です。

感染した部分は取り除き、風通しを良くして湿度を下げるよう努めます。

根腐れ:過湿が原因で根腐れが発生することがあります。

十分な水捌けを確保し、適切な水やりを心がけましょう。

害虫

アブラムシ:葉の裏に群がる小さな虫で、植物の栄養を吸います。

見つけ次第手で取り除くか、石鹸水をスプレーすることで対処できます。

ハダニ:特に乾燥した環境で発生し、葉が枯れる原因になります。

葉の裏にも注意を払い、定期的に水をかけて湿度を保つ工夫をしましょう。

仕立て直しと増やし方

株にストレスがかかるので生育する春から夏の前の生育の邪魔をしない、4〜5月に剪定と一緒に植え替えを行うと元気に生長します。

剪定は株全体の半分くらいの高さまで、すべて切り落とすだけです。

苞葉を残しておく必要はありません

剪定を早めにしないと、気温が高くなる夏の時期に<芽とび>と呼ばれる脇芽が生長しなくなることがあるので、気をつけましょう。

※注意

ポインセチアは茎や苞葉を傷つけると白い樹液を出す特徴があります。

この樹液は毒性を含んでいるので、皮膚が弱い人が触るとかぶれることがあります。

剪定や植え替えをするときは、樹液に触れる可能性が高いので、手袋をして作業をしましょう。

もし触れてしまった場合でも慌てずに、水またはお湯で洗い流しましょう。

挿し木で数を増やす、時期と方法

ポインセチアは挿し木で増やしていきます。

発芽の温度の時期に合わせて行いましょう。

20〜25°Cで発芽するので、5〜7月、9〜10月に行うのが良いでしょう。

1、新芽の生えた枝を6〜10㎝くらいに切ります。

枝先の天芽の方が発根しやすいです。

2、枝上の葉っぱを2〜4枚ほど残して、他は切り落としてください。

3、切った枝の切り口から樹液が出ているので、水につけて樹液が出なくなるまで洗ってください。

※注意

樹液は傷口を塞ごうとして出てくるので、これをそのままにしておくと水が通る道管を塞いでしまい、発根できません。

4、赤玉土か酸度調節済みのピートモスを鉢かプランターに入れて湿らせましょう。

5、水につけて洗い流した枝を発根剤に付けてから土に挿します。

6、明るい日陰の風通しが良い室内で管理しましょう。

7、1ヶ月ほどで新芽と根が生えてきます、4〜5号鉢にポインセチア用の土で植え替えます。

苗植えの時期と方法

温度に左右されやすいポインセチアは、暑さにも寒さにも弱いので適温の場所へ移動しやすいように、鉢植えで育てるのが良いでしょう。

苗植えは十分に暖かくなる4〜5月に行いましょう。

霜に当たると枯れるので地植えに向かず、鉢やプランターに植えましょう

1、苗よりひと回り大きな鉢に、鉢底ネットを被せ、鉢底石を敷き詰めます。

2、鉢の1/3ほど土を入れておきます。

3、ポットから苗を取り出し、根の周りに付いている土をほぐして落とします。

4、伸びすぎたり、傷んだりしている根はハサミで切ります。

5、苗を鉢の中央に置き、鉢の縁から下2〜3㎝くらいまで土を入れます。

6、わりばしなどを挿し、隙間に土が入るようにします。

7、たっぷりと水やりをして完成です。日当たりの良い場所で管理しましょう。

種からの育成

ポインセチアは種から育てることも可能ですが、挿し木に比べて難易度が高くなります。

1、タネの準備:タネを購入し、発芽しやすい時期(春)に蒔きます。

2、土の準備:水捌けが良い土を用意し、湿らせておきます。

3、種まき:土の表面に軽く蒔き、薄く土をかぶせます。

4、管理:明るい場所で、土が乾燥しないように水分を管理します。

発芽までには数週間かかります。

苞葉を赤くする短日処理のやり方

まず短日処理とは?

短日処理とは故意に日が当たる時間を短くすることで、ポインセチアの苞葉を赤くする作業です。

作業にはダンボールなどの光を遮断するものが必要です。

ポインセチアは日に当たる時間が短くなってから花芽をつけ、苞葉を赤くする<短日植物>なので、自宅のポインセチアは意図的に日に当たる時間を管理しないと、赤く色付かないので注意しましょう。

[短日処理のやり方]

短日処理は色付けしたい時期の約2ヶ月前から行います。

毎日17時〜翌朝8時くらいまでダンボールなどの、光を遮断するもので覆い、日光や蛍光灯の光を完全に遮断します。

長い期間赤い色を楽しむなら、9月の中旬くらいから短日処理を行うのが良いでしょう。

※注意
この短日作業は1日でも忘れると、赤く色付かせるのは難しくなります

光は少しでも差し込むのも、赤くならない原因です。

完全に遮断しましょう。

ポインセチアの特性と開花管理

光周期

ポインセチアは短日植物であり、昼の長さが短くなる秋から冬にかけて花が咲きます。

このため、日照時間を適切に管理することが重要です。

暗室管理:花芽形成のためには、夜の暗さが必要です。

通常、1日14時間以上暗い状態を保つことが求められます。

開花促進に向けた管理

肥料:花芽ができ始めると同時に、肥料の管理が重要です。

特に、リン成分が豊富な肥料を与えることで花付きが良くなります。

温度の管理:開花期には温度管理を行い、過度のストレスを与えないようにしましょう。

ポインセチアの冬越し

冬はポインセチアにとって厳しい季節です。

以下のポイントに注意して冬越しを成功させましょう。

室内管理:冬場は霜に当たらない場所で栽培します。

暖房器具が近くにある場合は、過乾燥にならないように注意しましょう。

温度管理:夜間の冷え込みを防ぐためカーテンを使用したり、保温シートを利用するなどの対策を講じます。

まとめ

ポインセチアは、その美しい装飾的な見た目から多くの人々に愛されていますが、その育成にはいくつかの知識と注意が必要です。

正しい環境を提供し、適切な水やり、施肥、管理を行うことで、毎年のようにその美しい花、苞葉を見ることができます。

難易度は高くなりますが、ぜひ挑戦してポインセチアを楽しんでください。

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