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観葉植物ゴムの木の育て方と増やし方、その後の管理方法を解説

ゴムの木(フィカス・エラスティカ)は、観葉植物として非常に人気のある植物で、特にその美しい光沢のある葉が魅力的です。

この記事では、ゴムの木の育て方や管理方法について詳しく解説します。

ゴムの木

ゴムの木は、ウルシ科の常緑樹で、原産地は東南アジアやインドなどです。

成長すると大きな木になりますが、室内で育てる場合はコンパクトに育てることが可能です。

一般に、ゴムの木は耐陰性があり、室内の環境でも比較的管理が容易なため、多くの人に愛されています。

[別名]
フィカス、インドゴム

[科名]
クワ科

[原産地]
インド、ミャンマー

[日当たり]
日なたを好む

[冬越し温度]
最低5°C以上

名前の由来や品種の特徴


この木の白い樹液から生ゴムを採ったことから、この名が付けられました。

ただし近年は、品質などが優れるアマゾン原産のパラゴムノキ(トウダイグサ科)を利用するのが主流になっています。

ゴムの仲間のフィカス属は熱帯から温帯を中心に約800種が分布し、変化に富みます。

ここでは、楕円形で大きく厚い葉が特徴的なインドゴム(エラスティカ)を中心に紹介します。

自生地での様子

高さが30mにもなる常緑の高木で、幹や枝から根(気根)を出します。

栽培下での生長の様子

生育が旺盛で、日当たりがよいと枝葉が伸びて株全体が大きくなります。

葉は数年で寿命となり、上手に栽培してもしだいに下葉が落ちてきます。

株姿が乱れた場合は、取り木して再生するとよいでしょう。

環境条件

ゴムの木は明るい場所を好みますが、直射日光には弱いです。

最適な光条件は、日陰から明るい間接光の範囲です。

十分な光が得られないと、葉が落ちたり、成長が鈍化したりすることがあります。

従って、窓際の明るい場所に置くか、人工照明を使用することが推奨されます。

温度

ゴムの木は温暖な気候を好みます。

理想的な温度は18℃〜24℃程度で、冬場も最低5℃を下回らないようにしましょう。

寒さに弱いため、特に冬場には暖房器具の近くに置くか、寒風に当たらないように注意が必要です。

湿度

高湿度を好むため、特に冬季は乾燥しやすい環境に置かないよう注意が必要です。

加湿器を使ったり、葉水を与えることで湿度を保持することが重要です。

育て方のポイント

土と鉢

使用する土:ゴムの気には、排水性が良い土が適しています。

市販の観葉植物用土や、パーライトやピートモスを混ぜた土を使用するのが良いでしょう。

排水性が悪いと根腐れの原因になるため、注意が必要です。

鉢はこの植物の成長に応じて大きくしていく必要があります。

初めは小さな鉢で育てることができますが、成長に合わせて根が詰まらないように、2年ごとに鉢を大きくすることをお勧めします。

鉢の底に排水穴があるものを選んでください。

置き場所

室内では日光がよく当たるところが適します。

夏に戸外に出す場合も徐々に慣らして直射日光に当てると、葉色がよくがっしりした印象の株に育ちます。

斑入り種は葉焼けしやすいので、明るい日陰に置きましょう。

水やり

水やりはゴムの木の管理の中で非常に重要です。

土の表面が乾いたら水を与えるのが基本です。

特に夏場は水分を多く必要としますが、冬場は水分を控えめにしてください。

根が過湿にならないよう、植物の様子をよく観察することが大切です。

生長期は、土の表面がやや乾いたら十分に与えます。

気温が高い時期は水切れに特に注意し、鉢の周囲に散水したり葉水や霧吹きをして湿度を保ちましょう。

10月ごろからは徐々に水を控えめにします。

肥料

成長期(春〜夏)には、液体肥料を与えることをお勧めします。

2週間に一度程度が目安です。

生育が鈍化する秋冬は、肥料を控えても問題ありません。

必要な栄養素をしっかりと供給し、健康な成長を促します。

春に元肥を与え春から夏には薄めの液肥を与えますが、コンパクトに育てたいなら控えめにします

剪定

ゴムの木は、成長が旺盛で茎が伸びやすい植物です。

剪定を行うことで形を整えることができます。

特に、風通しをよくするために古い葉や茎を切ることが大切です。

剪定は春先に行うのが一般的です。

病害虫と対策

ゴムの木は比較的病害虫に強いですが、時折、ハダニやアブラムシ、カビなどの害虫に悩まされることがあります。

害虫を見つけた場合は、早めに対策を行いましょう。

ハダニ:葉が黄色くなり、変色することがあります。

水で洗い流すか、専用の殺虫剤を使用します。

アブラムシ:葉の裏に寄生します。

水で洗い流すか、殺虫剤を使用してください。

カビ:高湿度が原因でカビが生えることがあります。

風通しをよくし、必要に応じて殺虫剤を使用します。

その他の注意点

歯の拭き掃除:ゴムの木の葉は大きくて艶があり、美しさを保つためには定期的に湿った布で葉を拭くことが大切です。

これによりホコリがたまりにくくなり、光合成を促進します。

転倒防止:高さが出てくると倒れやすくなるため、大きくなった際には重い鉢を使用するか、壁に寄せておくことを考慮してください。

仕立て直しと増やし方

5月から8月にかけて剪定や植え替え、挿し木などの増殖ができます。

伸び過ぎた株は、好みの高さで節の少し上を切り詰めます。

切った葉茎を利用して挿し木をして増やせます。

根詰まりすると水を与えても吸収できなくなり、生長が悪くなったり落葉したりするので早めに植え替えしましょう。

姿が乱れた株は取り木をする


長く栽培すると下葉が落ちて株姿が乱れます。

取り木をして新しい株を作り直しましょう。

日光が当たらない場所で長く育ててしまい、ひょろひょろと徒長してしまった株や、一方向からしか光が当たっていなかったため

葉のつき方がバラバラでバランスの悪い株を仕立て直すには、取り木をするとよいでしょう。

取り木をする


、親株から切り分けた後の姿を想定し、葉が残っている部分の下で取り木をします。

鋭利なナイフで、幹の直径1.5〜2倍くらいの長さ、1〜2mmほどの深さに切り込みを入れます。


、横方向にも切り込みを入れる。

カッターや切り出しナイフなどを幹に押し付けるようにし、幹を回して切れ込みを入れるとよいでしょう。


、刃先を使って、切り込みを入れた部分を薄くはがします。

途中からは指でむくようにしてはがします。


、表皮のすぐ下の薄い緑色に見える部分が形成層、露出した黄色味を帯びた部分が木質部。

上手く切り込みが入っていれば、形成層は比較的容易にはがれます。


、環状に樹皮をはぎ、木質部を露出させる。


形成層が残った場合は、きれいに取っておきましょう。


、やや厚めのビニール袋などを切り、シート状にする。


水苔を湿らせて軽く絞る。


、切り口に水苔を当てて団子状に包む。


水苔の上をビニールで包む。


、ビニールの上下をビニタイなどで留める。

下部分は強めに、上は軽く留めるとよいでしょう。


、取り木作業の完了です。

直射日光の当たらない場所で管理しましょう。

日々の管理


、ビニールにカッターなどで小さな穴をあけておきます。

穴から水を注ぎ、水苔は常に湿らせておきましょう。

約2ヶ月後、子株を切り離す


、約2ヶ月くらい経つと、根が伸びてくるのがわかります。


、切り口を覆っていたビニールと、水苔を丁寧に取り除きます。


、幹に切り込みを入れた上部から、根が伸びているのがわかると思います。


、発根部の下をハサミで切ります。


、親株と子株を切り離します。

子株を植え付ける


、鉢底に少量のゴロ土を入れ、用土を入れます。


、根が四方に張るように、広げます。


鉢の中央に株をすえる。


、片手で株を持って固定しながら、垂直に植え付けます。

根が十分に伸長するまでは倒れやすいので、支柱を立てます。


、たっぷりと水を与えて完成です。

1週間くらいは半日陰で管理し、徐々に光線に慣らして1ヶ月後には直射日光に当てて育てましょう。

親株の整枝


残った親株は、好みの位置で剪定し、新しい用土で植え替えます。

1年くらいすると側枝が伸びて大きく育ち、再び楽しめます。

※注意

[芽の方向に注意!]

ゴムの木は、どの節からも芽が出るので、好みの位置で切り詰めてよいです。
ただし、芽の向きをよく確認すること。


やがて伸びる枝の方向を予想し、伸ばしたい方向の向きに付いている芽の上で切り詰めましょう。

まとめ

ゴムの木は、その美しい葉と比較的管理が容易な特性から多くの人に愛されています。

適切な環境と管理を行えば、元気に育ち続けることができます。

自分のライフスタイルに合わせてしっかりと育て、インテリアとして楽しんでください。

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