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失敗しない種のまき方、適切な時期・手順で育成率を高めよう

失敗しない種のまき方について詳しく解説します。

種まきは、植物を育てるための重要なプロセスであり、適切な手順を踏むことで育成率を高めることができます。

以下に、失敗しない種のまき方を詳しく説明します。

種の選定

まず最初に行うべきは、育てたい植物や作物の種を選定することです。

地域の気候や土壌の種類、育てる目的を考慮に入れましょう。

以下の点に留意してください。

・気候適性:地域の気候に合った種を選ぶことで、発芽率や成長率が向上します。

・土壌特性:土壌のpHや養分レベルを確認し、それに合った作物を選ぶことが大切です。

・病害虫抵抗力:病害虫に強い品種を選ぶことで、管理が楽になります。

種まきのタイミング

種まきは適切な時期に行うことが重要です。

具体的なタイミングは植物の種類によって異なりますが、以下のポイントを考慮しましょう。

・気温の確認:多くの種は特定の気温範囲で発芽します。

適切な気温を維持できる時期を選びましょう。

・霜のリスク:霜が終わった時期に種をまくとこで、発芽した植物が霜で傷むリスクが減ります。

・土壌湿度:十分な湿度があるときに種をまくことが、発芽成功率を高めます。

土壌の準備

種まきを行う前に、土壌の準備が欠かせません。

良好な土壌条件を整えるために以下の手順を行います。

・耕す:土壌を耕し、空気を含ませることで、植物の根の成長を助けます。

・肥料の施用:基本的な肥料を施すことで、栄養を供給します。

使用する肥料の量は土壌の養分分析に基づいて決定しましょう。

・土壌の水分管理:種まき前に土壌を適度に湿らせておくと良いでしょう。

種まきの方法

種まきの方法は、植物の種類や栽培方法によって異なりますが、一般的な流れは以下の通りです。

・深さの確認:各種の種には適切なまき深さがあります。

一般的に、種は自身の厚さの約2倍程度埋めるのが良いとされています。

・間隔の設定:各種間の適切な間隔を確保し、過密にならないようにしましょう。

これによって、空気の流通や日光が届きやすくなります。

・均一にまく:種を均一にまくことで、一斉に発芽し育成される可能性が高くなります。

水やりと管理

種をまいた後の水やりは非常に重要です。

・初期の水やり:種まき後は、土壌を湿らせる程度に水をやります。

ただし、過湿にならないよう注意が必要です。

・ライフサイクルに応じた管理:植物の成長ごとに水やりの頻度や量を調整します。

・定期的な観察:植物の成長状況を観察し、必要な手続きを適宜行います。

病害虫対策

種をまいた後は、病害虫による被害に注意が必要です。

・事前の予防策:種を植える前に、防虫ネットや薬剤を使用することで、害虫の侵入を防ぎます。

・観察と早期発見:葉や茎の異常を定期的にチェックし、早期に対策を講じることが必要です。

・自然な防除方法:天敵を利用するなどの環境に優しい方法での防除も考慮しましょう。

必要な知識を身につける

植物を育てるためには、常に知識をアップデートすることが大切です。

・専門書やインターネットの利用:育てたい植物についての専門書や信頼できるサイトを参考に、知識を深めましょう。

・地域の講習会に参加:農業に関する講習会やワークショップで実践的な知識を学ぶのも非常に有益です。

失敗しないタネの採種

実が熟すまで待っていると鳥に食べられたり、はじけて飛んでしまったりするので、袋をかけるなど工夫をしましょう。

[ホウセンカのタネとり]

すぐにはじけるので、実が褐色に色づきはじめたら袋をかぶせておきましょう。

[ネギのタネとり]

よく熟したタネを採種するためネギ坊主にネットをかぶせます。

タネの寿命

タネにも寿命があります

一般的には2〜3年ですが、ホウセンカやアサガオのように5年程度、ワスレナグサやトレニアは1年程度など、植物の種類によって発芽する能力の持続期間が大よそ決まっています。

ただし、保存はきちんとしましょう

種類別寿命

[1年程度]
・カルセオラリア ・トレニア ・スイートアリッサム ・フロックス、ドラモンティー ・ワスレナグサ ・球根ベゴニアなど

[2年程度]
・フレンチ ・マリーゴールド ・コスモス ・ジニア ・アゲラタム ・リナリア ・ハゲイトウ ・ロベリア ・アスター ・カーネーション ・プリムラ類 ・パンジー ・ペチュニア ・バーベナ ・マツバボタンなど

[3年程度]
・デージー ・ヤグルマギク ・キンギョソウ ・ハナビシウ ・ニチニチソウ ・ストック ・シクラメン ・スカビオサなど

[4年程度]
・ヘリアンサス ・キンセンカなど

[5年程度]
・ホウセンカ ・アサガオなど

タネの採取と保存

ほとんどの植物はタネができます。

採取してタネをまいても親と同じものが得られるとはかぎりませんが、どんな花が咲くか楽しみもあります。

ハナミズキなどは採取したタネをまくと、いろいろな花色、花形の個体が誕生します。

採取したタネは、乾燥した温度の低い場所で保存します。

[ひまわりの採種と保存]

1、タネが成熟し、葉が枯れて花が下を向いたら茎ごと切りとります。

2、しっかりと乾燥させて、手でとるか、網や棒でこすってタネを取ります。

3、袋に入れて涼しい場所で保管しましょう、湿気が多いとカビてしまいます。

残ったタネは来年もまける?

タネの寿命が1年程度のカルセオラリアやトレニア、ワスレナグサなどは、すみやかにまかなくてはなりませんが、保存状態がよければ多くの草花のタネは、翌年も種まきができます。

ただし、発芽能力が衰えていることもあるので、残ったタネは少し多めにまきましょう

まき残したタネは、再び絵袋に入れて乾燥剤とともにビンや茶筒に入れて密封し、冷蔵庫の野菜ボックスで保管します。

絵袋には購入した年月日、タネをまいた年月日を記入しておきます。

タネは冷蔵庫の野菜室で保管するとよいでしょう。

いろいろなタネとまき時

タネは、植物の種類によって大きさ、形、色などさまざまですが、皮が硬かったり、綿毛に包まれていたりしてうまく吸水できず、発芽がそろわないタネもあります。

そういったタネには発芽を促す処置を行います。

ただ、最近市販されている絵袋入りのアサガオやセンニチコウ、ホウレンソウなどは、あらかじめ発芽するように処理された品種が多く出回っています、その他、タネには光を好むもの(好光性種子)、嫌うもの(嫌光性種子)などもあり、それらによってもまき方や覆土の方法が違ってきます。

寒さに弱い草花は春にタネをまき、暑さに弱い草花は秋にまきます。

春は、十分に気温が上がって寒さの心配がなくなる5月初旬から、秋は気温が下がった9月にまくと失敗が少ないです。

いろいろなタネ

タネにはポピーのような非常に小さい粒のものから、ヒマワリのタネのように大きなものまで、植物によって大きさ、形、色が違うさまざまな形状のものがあります。

また、超小粒のタネをペレットでコーティングして扱いやすくした「ペレット種子」もあります。

[ペレット種子]

トルコキキョウのタネを粘土などでくるんで大きくし、まきやすくしたペレットコートずみのタネです。

[好光性種子]

発芽のときに光を必要とするタネ、3㎜以内に薄く覆土する

種類
・アゲラタム ・インパチエンス ・キンギョソウ ・コリウス ・セイヨウオダマキ ・デージー ・プリムラ類 ・ベゴニア ・センパフローレンス ・ペチュニア ・マトリカリア ・トルコキキョウ ・ジギタリス ・モモバキキョウ ・カルセオラリア ・ナデシコ ・ロベリア ・ハナタバコなど

[嫌光性種子]

光が当たると発芽しないタネ、5㎜程度に厚く覆土する

種類
・オジギソウ ・デルフィニウム ・ナスタチューム ・ニゲラ ・ニチニチソウ ・ハゲイトウ ・ハナビシソウ ・マツバボタン ・ラークスパー ・ルピナス ・ワスレナグサ ・ケイトウ ・ネモフィラなど

発芽処理をするとよいタネ

皮が硬かったり、綿毛に包まれているタネは、まく前に水に浸して軟らかくしたり、綿毛を取り除くと発芽がそろいます。

[タネに傷をつける]

アサガオは種皮を少し傷つけてからまく。

[水につける]

アサガオ、スイトピー、ルピナスなどの硬い種子は一晩水につけておく。

[綿毛をとる]

ワタ、センニチコウ、クレマチス、ローダンセなどは、砂とタネをまぜ、手でこすり合わせながら綿毛をとり除きます。

大粒の種や移植を嫌う植物の種まき

ダイコン、ニンジン、スイトピー、ハナビシソウなどは太い根を地中にまっすぐ伸ばし、細かい根があまり出ない直根性です。

移植の時に根が切れると2股の奇形になったり植え傷みを起こすので直まきします。

あるいは根鉢を崩さずに定植できるポリポットや円盤型の圧縮ピートにまきます。

アサガオ、ヒマワリ、オシロイバナ、ヒャクニチソウなどの大粒のタネも直まきやポリポットにまきます。

[直まき]

くぼみをつけたまき穴にタネが重ならないように点まきする。

[ポリポットにまく]

1、指の第一関節の深さに穴をあけると均一の深さでタネがまけます。

2、穴にタネを落としたあとは、穴を塞ぐように覆土する。

[圧縮ピートにまく]

1、水につけてふくらんだ圧縮ピートに割り箸などでタネまき用の穴を広げます。

2、穴にタネを入れ、割り箸で土を寄せて覆土する。

中〜小粒なタネ、微細なタネのまき方

中〜小粒のタネは平鉢や育苗箱にばらまくか、すじまきし、一般にタネの直径の2倍くらいの厚さに覆土します。

覆土が足りないと種皮をつけたまま発芽し子葉が開かないことがあるので注意します。

発芽後は生長にあわせてポットに移植します。

微細なタネやロベリア、トレニア、インパチエンスなどのように光が当たらないと発芽しない好光性種子は、ピート板にまくと発芽、生育がよくなります。

[プラグトレーにまく]

タネをメモ用紙に載せて、爪楊枝でプラグトレーの各区画に1、2粒ずつまく。

[圧縮ピート板にまく]

十分に吸水させたピート板に、タネが均一になるようにパラパラとまいていく。

[平鉢にまく]

親指、人差し指、中指の3本でタネをつまみ、指先を上に向けてすり合わせながら重ならないようにまいていく。

[覆土]

タネまき後はフルイを使って土をかけます。

覆土の厚さが一定なら、そろって発芽します。

[中〜小粒のタネの植物、微細なタネの植物の一例]

中〜小粒のタネの植物
・パンジー ・サルビア ・ナデシコ ・センニチコウ ・トマト ・キンセンカなど

微細な種の植物
・ペチュニア ・ベゴニア ・アゲラタム ・マツバボタン ・コリウスなど

発芽までの管理

発芽するまでは軒下などの雨の当たらない明るい日陰に置き、発芽したら日当たりの良い場所に置きます。

大事なのは、発芽するまでは用土を乾かさないことです。

水やりのとき、ジョウロで上から与えるとせっかくまいたタネや覆土が流れてしまったり、用土全体が十分に湿らないこともあります。

発芽して根がしっかり張るまで底面から吸水させます。

また、子葉が開くまでは肥料は施しません。

[置き場所]

ポットを育苗トレーに入れて、軒下やヨシズの陰に置きます。

[乾燥を防ぐ工夫]

鉢の受け皿に水をためて、腰水で吸水すると用土全体が確実に湿ります。

[タネまき後の乾燥防止対策]

ぬれた新聞紙やラップなどをかけておくと土の表面が乾きにくいです。

発芽したら直ちにとり除きます。ただし、好光性植物には行わない。

[ピートバンの管理]

乾かすと水がしみこまなくなるので、乾燥させないように管理します。

水は折りとった角から注ぎます。

まとめ

失敗しない種のまき方は、種の選定から土壌の準備、水やり、病害虫対策までの一連のプロセスを理解することが不可欠です。

適切な環境を整え、観察を怠らず、必要に応じて手を加えることで、健康で豊かな植物を育てることができるでしょう。

あなたのガーデニングや農業の成功を願っています。

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