押し花が完成したら、なるべく長期間良い状態で保存したいと思いますし、実際どれぐらいの期間、同じ状態を保つことができるのか疑問を感じるのではないでしょうか?
そこで今回は、作成した押し花が綺麗な状態を保つために、保存する方法と保存期間についてご保存紹介致します。
押し花は乾燥させているので、少し扱いが悪いと、もろく壊れやすいという欠点があります。
乾燥した押し花の扱い方と保存方法がわかれば、可愛い乾燥した押し花を長期間保管することが可能です。
押し花の保存方法
最初は乾燥してパリッとしている押し花も、日にちが経過してくると空気中の湿気を吸って、クタッと柔らかく折れるようになり、退色も進みます。
押し花が完成したら、なるべくいつまでも同じ状態を保つために、押し花専用の保存方法で保存をします。
虫がわく場合もありますので、正しい保存方法で行いましょう。
準備するもの
押し花を保存するために用意するものは、作成した押し花・ジッパー付きビニール袋・乾燥材・コピー用紙などの紙か、押し花専用のレーヨン紙です。
やり方
完成した押し花をコピー用紙の上に乗せます。
紙の下を1cmほど折り曲げて、押し花の粉などがビニール下にたまって、汚くならないようにするといいです。
コピー用紙の周囲全部を1cm折る方法も、おススメです。
花の名前を忘れるかもしれないと思ったら、ボールペンかシャープペンなどで、紙に花の名前を記入しておきましょう。
押し花の湿気を防ぐ為に、保管用の乾燥剤をビニール袋に1つ入れて保管します。
これを密封性があるタッパーに入れて、湿気が心配な場合は乾燥剤も入れ蓋をしっかり閉めます。
タッパーを置いておく場所ですが、押し花は酸素や湿度、紫外線にも弱いので、日光の当らない暗い乾燥している場所に置いておきます。
日光に当てないことで、押し花の色あせを防ぎます。
最近は、コンパクトで使いやすい乾燥剤もあるのでオススメです。
乾燥剤を使い分けて綺麗な状態を保つ
シリカゲルと乾燥シート
作った押し花を綺麗な色を保ったまま保管するには、乾燥剤を使用してお花が乾燥している状態をなるべく保つことがポイントだということは、分かっていただけたのではないでしょうか。
では乾燥剤はどういうものがあるのか、ご存知でしょうか?
乾燥剤にはいくつかの種類があります。
乾燥剤と聞いてイメージするのは、シリカゲルです。
ですが押し花作りに最適なのは、シリカゲルではなく塩化カルシウムを含んでいる「乾燥シート」です。
乾燥シートは押し花のように湿度が低い環境において、吸湿性を発揮します。
作成した押し花が入っている、ジッパー付きビニール袋の中に乾燥シートを入れておけば、パリッと乾燥した良い状態を保って、保管することが可能です。
ですがいつまでも乾燥した状態を保てないので、空気中の水分を含んできたら新しい乾燥シートと交換するか、アイロンをかけて水分を蒸発させて、乾燥している乾燥シートに再生する必要があります。
シリカゲルは高い湿度において吸湿能力は良いですが、低い湿度では吸湿能力において、「乾燥シート」より劣ってしまいます。
「乾燥シート」を使用する場合は、押し花を乗せた紙の下に引くようにしてジッパー付きビニール袋に入れて保管しますが、シリカゲルの場合は直接押し花に接した状態で、保管したい場合に向いています。
シリカゲルは加温しても再生可能な乾燥剤なので、手軽に扱うことができ、押し花にも向いています。
生石灰乾燥剤
その他には、生石灰乾燥剤という乾燥剤があります。
これはお花を急に乾燥させるのは難しいですが、ゆっくり時間をかけて押し花を大量に吸湿乾燥させるのに、向いている乾燥剤です。
又、乾燥シートの再生にも向いていて、乾燥シートと一緒に生石灰乾燥剤を入れて密閉しておきますと約3週間で、乾燥シートの水分を生石灰乾燥剤が吸ってくれます。
乾燥シートを新品同様に、再生することが可能です。
お花の種類別「下処理方法」
押し花が完成したら乾燥した状態を保つために、乾燥剤を使用する必要があることは、分かっていただけたでしょうか?
ですが、厚みが薄いお花であれば乾燥も難しくないとイメージできますが、花弁に厚みがあり立体的なお花は、どうすればしっかり乾燥するのだろうと、上手に処理する自信がない方もいらっしゃるでしょう。
そこで厚みがあるガーベラと、立体的なお花のバラの下処理方法をご紹介致します。
きちんと乾燥させることを意識しながら、お花の下処理を行うようにして下さい。
ガーベラ
ガーベラですが、厚みがある花弁があり、この部分をきちんと乾燥させることが、綺麗な押し花状態で保管できる、ポイントとなる下処理作業になります。
ガーベラは花の首の部分の茎をしっかり切ります。
これでもまだ厚みがあるので、この部分を3分の1から半分くらいの厚みにします。
切りすぎて花弁が分解するとまずいので、様子を見ながら少しずつ慎重に作業をするようにして下さい。
厚みが薄くなったら押し花にします。
花弁の部分は水分が多いので、乾燥シートに挟んだら丸1日置いた後次の日に乾燥シートを取替えましょう。
バラ
バラの場合ですが、立体的なのでこのまま押し花にしたら、花びらが重なり水分が多く上手く押し花になりません。
バラの花びらを1枚1枚はがして、乾燥シートの上に置いた紙などの上に花びらを並べて下さい。
この時、花びらが重ならないように注意するようにしましょう。
次の日に新しい乾燥シートに替えて、しっかり水分を抜きます。
バラの花びらが紙のように、きちんと乾燥したことを確かめて、保管袋に移します。
額などに飾る場合は、ピンセットで花びらをつまんで、バラに見えるように形を作って下さい。
押し花の保存期間
押し花を作成して乾燥剤入りのジッパー付きビニール袋に入れて、乾燥状態を保つことができれば1年から3年ぐらいは保存できます。
色あせてもポストカードなどに貼って、楽しみたいということであれば3年以上は大丈夫です。
お花の鮮やかな色を保てるのは、3年までぐらいと考えておいたほうがいいです。
又、お花の種類によっては、色が抜けやすいものもあるので、予定より早く色が抜けてしまうお花もあります。
まとめ
以上、押し花の保存方法や保存期間についてご紹介しました。
押し花を保存する際、一番注意したいのが湿気と破損ですね、せっかく作った自分オリジナルの押し花です。
正しい方法で長く保存して、楽しみたいですね。