実際咲いている生花のように、鮮やかで綺麗な状態を再現するように押し花ができたら、楽しいですし感動もします。
ですが押し花を実際やってみると気づいてきますが、押し花に向いているお花と、向いていないお花があります。
花弁に厚みがあり、水分が多すぎるお花は乾燥が難しい押し花で、痛みや退色の原因になり押し花には向いていません。
素材となるお花を選択する際に、押し花に向いているお花を選ぶことが、保存期間を長くして良い状態の押し花を作るコツになります。
なので今回は、どんなお花が押し花に向いている、向いていないのかをご紹介したいと思います。
押し花に向いているお花
水分を抜きやすい
押し花を作りたいと思ったら、どんなお花でも上手く押し花にできるわけではありません。
勿論プロの人であれば、難しいお花でも押し花にしますが、素人の人では技術的に無理な面があります。
ですが、押し花にしやすいお花を選んで確実に完成させれば大丈夫です。
押し花作家などプロを目指したい人は、難易度が高いお花も押し花にする技術を身に付けるといいでしょう。
押し花にしやすいお花ですが、なるべく早く水分を抜ききることがポイントになってきます。
草花は摘み取りますと、切ったすぐから劣化が始まります。
水分を抜くのに時間がかかると、押し花を作成している最中にも色が褪せてきてしまいます。
劣化する前にすばやく水分を抜き、乾燥させることができれば、色鮮やかで綺麗な押し花が完成します。
分かりやすく説明しますと、水分を抜きやすいお花が押し花するのに向いています。
野の草花みたいに小さなお花は、花瓶に入れてもすぐ枯れてしまいますが、これは水分保持力が弱いからです。
裏を返して言えば、水分が早く抜けるお花が、押し花向きの草花と言えます。
花びらが薄い
同じように、花びらが薄いお花も押し花に向いています。
網静脈のお花
又、アイビーやツバキなど網静脈のお花も押し花に向いています。
これは葉の裏側から見ると、葉脈の形が網状になっているお花の種類です。
葉の裏側にいっぱい気孔があるので、水分が蒸発しやすいです。
乾燥が早いので押し花に向いているお花と言えます。
特に初心者の場合は、押し花に向いているお花で押し花を作るのがおススメです。
確実に完成させることで、コツもつかめてくるでしょう。
初めは小さいお花や水分が早く抜けるお花で作成し、少し物足りないのであれば葉っぱを押して種類を増やしていくといいでしょう。
押し花に向いているお花の一覧
バーベナ・アリッサム・ロベリア・カモミール・パンジー・ビオラ・カスミソウ・スミレ・ポピー・サクラなどです。
参考にしてみて下さい。
押し花に向いていないお花
お花屋さんで販売されているお花は全種類とは言いませんが、長い期間鑑賞して楽しめるお花が集められています。
水分が多く、押し花にするのが難しいお花が沢山含まれています。
花弁に厚みがある
例えば花弁に厚みがあるガーベラや菊、ひまわりなどです。
プロの人でも押し花にすることが大変な、難易度が高いお花です。
水分を早く抜くためのお花の下処理が必要になってきます。
又、何回もマメに乾燥シートを交換して、水分をなるべく早く抜くために、押し花につきっきりで見ていなければいけないので、手間もかかります。
雨で濡れている
外に生えているお花を使いたい場合、雨で濡れているお花は押し花に向いていません。ティッシュなどで水分を拭くのも、作業的に大変です。
押し花用のお花の採取は晴れている日に行いましょう。
ですがどうしても今の時期しか咲いていないので、雨の日でも採取したい場合もあるでしょう。
そのような場合は、摘み取ったお花を花瓶に挿しておき乾いたのを確認してから、押し花を作るようにして下さい。
平行脈
又、平行脈の葉があるコチョウランやデンファレ、ユリなどは押し花に向いていません。
葉の部分に気孔が少ないので、水分が抜けにくく押し花にするのが難しいお花です。
押し花に向いていないお花は下処理が必要
水分が多い厚みがあるお花だけど、どうしても押し花にしたいお花もあります。
ひまわりやガーベラなど、綺麗なので押し花にしてみたいと思う人もいらっしゃるでしょう。
難易度が高いお花は、「下処理」をすることで、綺麗な押し花にすることができます。
ひまわりの下処理ができれば、他の厚みがあるお花の下処理もできるようになるので、ひまわりで下処理方法を説明致します。
厚みを薄くする
ひまわりの特徴は、花芯の厚みがとても厚いことです。
似たように厚みが厚いお花としては、ガーベラやたんぽぽ、菊などです。
この厚みを薄くすることで、水分を早く抜けるようにします。
カッターナイフを使って、ひまわりを押す前にひっくり返して裏側を削り切ります。
削りすぎて、花弁が分解するとマズイので、3分の1から半分を目安に少しづつカットしていきます。
水分を抜くためには、なるべく厚みを薄くする必要があります。
半分以上でも花弁がくずれないのであれば、半分以上カットして下さい。
一緒にひまわりの茎を押したいのであれば、茎を縦半分に切って押すようにしましょう。
茎の内側の部分を少しかき出して、なるべく早く水分が抜けるようにします。
葉は厚みが薄いので、そのまま押して大丈夫です。
その他、押し野菜と押し果物の作成方法
野菜と果物を押し花と一緒に作る方も、大勢いらっしゃいます。
ですが、果物や野菜は水分が多く押すために難易度が高い素材です。
押して乾燥させるとすごく可愛いですし、お花のように材料が高くつくことが無いので、手軽に楽しむのにおススメの素材です。
水分の処理が一番のポイント
野菜と果物は水分が多いので、しっかり抜くことが綺麗に仕上げるポイントになります。
例えばピーマンを薄くスライスして押し野菜を作りたい場合、クッキングペーパーを上下に挟んで水分を取ります。
クッキングペーパーの上下には、新聞紙を使用しましょう。
この上に重しを乗せて、水分を吸わせます。
最初は沢山水分が出るので、マメにクッキングペーパーを交換して下さい。
ある程度水分を除去できましたら、重しを使用してきちんと水分を抜いて下さい。
水分が抜けましたら、あとは押し花と同じ方法で押し野菜や押し果物を作成しましょう。
お花にはない様々な形が、完成すると面白くて楽しいです。
最後に
最初は押し花に向いているお花で作業に慣れていき、慣れたら向いていないお花もチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
せっかく作成した押し花をすぐダメにしてしまうと悲しいですよね、長く楽しむためにもしっかり保存もしたいと思うと思います。
押し花の保存方法も記事にまとめておりますので、こちらも合わせてご覧くださいませ。
以上です、ありがとうございました!