観葉植物は、室内に自然の美しさをもたらしてくれる大切な存在ですが、害虫や病気に悩まされることもあります。
ここでは、観葉植物によくみられる害虫と病気の種類、それぞれの特徴、そして効果的な対策について詳しく解説します。
よく目にする病害虫
丹精こめて育てた植物の花や葉が食べられていたりします。植物の体を食害する害虫は、種類によって葉、花、茎や幹、根など、食べる部分や発生時期が大体決まっていますが、植物の茎や葉、あるいは根などに寄生し、植物の汁を吸って害を与える虫は、小さくて気付かないうちにふえるので、発生初期に退治しなければなりません。
一方、葉や茎、花の表面が粉がふいたようになったり、葉に斑点が生じたりする病気もあり、これらは伝染します。風や雨による伝染、土中の伝染、害虫による伝染など伝染の方法が決まっており、発生する時期や条件もほぼ決まっています。
病害虫の発生時期や形態を知り、早期発見につとめ、病害虫の発生のない環境での栽培を心がけましょう。
観葉植物によく現れる害虫
アブラムシ
特徴:アブラムシは小さな昆虫で、主に新芽や葉の裏に集まります。
植物から栄養素を吸収し、株を弱らせてしまいます。
また、アブラムシが分泌する甘露により、すす病の原因となります。
対策:
・水で流す:まずは水圧でアブラムシを洗い流します。
・石鹸水:水に薄めた石鹸水をスプレーすることで、アブラムシを防ぐことができます。
・天敵の導入:天然の捕食者であるテントウムシを導入することも効果的です。
ダニ
特徴:特にハダニやクモダニが多いです。
葉の裏に寄生し、葉の色が変わる兆候を示します。
対策:
・湿度管理:ダニは乾燥を好むため、適切な湿度を保つことが重要です。
加湿器や霧吹きで葉を湿らせると良いでしょう。
・ミトコンドリア水:ダニに強い効果を持つミトコンドリア水を使用します。
・葉を拭く:対策として、定期的に葉を湿らせた布で拭くことも大切です。
カイガラムシ
特徴:カイガラムシは、植物の茎や葉に付着し、栄養を吸います。
見た目は白や茶色の小さな塊に見えることが多く、放置すると植物全体を弱らせます。
対策:
・綿棒の使用:アルコールを含む綿棒で直接取り除きます。
・石鹸水スプレー:石鹸水を使用することで、カイガラムシを効果的に除去できます。
コナジラミ
特徴:コナジラミは、小さなハエのような昆虫で、若い葉の裏に卵を産みつけます。
すす病を引き起こし、植物にかなりのダメージを与えます。
対策:
・粘着トラップ:黄色の粘着トラップを使用することで、コナジラミを捕獲します。
・天敵の導入:フン虫や寄生蜂を利用して、コナジラミの繁殖を防ぐことができます。
観葉植物によくみられる病気
うどんこ病
特徴:白色の粉状物質が葉に付着し、光合成を阻害します。
高湿度や密植が原因となることが多いです。
対策:
・風通しを良くする:植物の間に十分なスペースを持たせ、風通しを良くします。
・薬剤散布:市販の殺菌剤で対処することも有効です。
予防のため定期的に散布すると良いでしょう。
黒斑病
特徴:葉に黒い斑点が現れ、最終的には葉が枯れてしまうことがあります。
湿度が高くなると発生しやすいです。
対策:
・葉の整理:風通しを良くするため、古い葉や病変した葉を取り除きます。
・薬剤散布:殺菌剤を使用して、病気を予防します。
根腐れ
特徴:過湿や排水不良が主な原因となり、根が腐ってしまいます。
症状としては、葉の黄変や落葉、枯れが見られます。
対策:
・排水性の良い土:適切な土壌を選択し、排水性を保つことが重要です。
・水やりの管理:必要以上の水やりは避け、土の状態を見極めて行うようにします。
その他害虫のいろいろ
害虫は1㎜以下のものから数㎝の大きさのものまでさまざまです。被害を発見したら、薬剤を使用する前に捕殺します。大量に発生している時は薬剤散布します。
コガネムシ
幼虫が根、成虫が葉を食害します。バラなどの花も食い荒らすマメコガネなどがおり、成虫は年1回発生し5〜10月に見られます。成幼虫とも見つけ次第捕殺します。
ミカンハモグリガ
葉を食害する害虫。葉に絵を描いたような白い線が現れる。新葉が出る7〜9月に被害が目立ちます。幼虫を潰して退治します。
まとめ
観葉植物は、魅力的で育てる楽しさがありますが、害虫や病気の影響を受けやすいのも事実です。
これらの害虫や病気の知識を持ち、早期に対応することが健康的な植物を育てる秘訣です。
適切な予防策を講じることで、観葉植物を美しく保ち、長く楽しむことができます。
日々の観察や管理を怠らず、愛情をもって接してあげて下さい。
そうすることで、観葉植物はあなたの空間を彩ってくれることでしょう。